着物といっても、なんだか用意するものがたくさんある。結局何があれば着れるの!?
そんな疑問におこたえすべく、今回は自分で着物を着る場合にmamakoが実際に使用しているものを中心にご紹介します。本やネットで記載されている道具とは少し違うかもしれませんがこれがあれば着物は着れます。参考にしてみてくださいね。
せっかくなので着つける順番でご紹介します。
【着物を着るのに必要なもの】
1.スポーツブラもしくはブラトップ
えっ?最初からこれ?っていう感じですが。
着物ってバストがきれいに上を向いているととってもカッコ悪い仕上がりになるんです。日頃バストケアをされている方には申し訳ないですが、着物を着る場合は、まずバストを押さえつけるところからスタートです。
なので、通常ワイヤー入りのブラジャーを身に着けている場合でも、着物の場合はスポーツブラやブラトップなどのワイヤーレスタイプの下着がおすすめです。ワイヤーありだと帯を締めた時に痛みを感じる場合もあるので、できるだけリラックスできる肌着がおすすめです。
夏はスポーツブラで、冬はヒートテックのブラトップを着たりして体温調節しています。
ちなみに、ショーツもできるだけ生地が薄いものやゴムのあとがでないもののほうがいいので、「パンツスタイルでもひびかない」というのを売りにしているヒップハングやTバックタイプがおすすめです。mamakoはシームレスショーツを重宝しています。
色合いは着る着物にもよりますが、あまり派手ではなく目立たない色の方が無難ですね。夏の浴衣で淡い色のかわいい浴衣を着た女の子が黒いショーツを履いているのが透けて見えて、個人的にがっかりすることがあります。着物も同じことが起こりえるので気を付けましょう。
2.足袋もしくは足袋ソックス
mamakoは柄足袋が大好きなので、基本的に茶道の時以外は白い足袋は履きません。普段着で遊びに行く時はいつも柄足袋です。足元にも色が入っているととってもかわいいですよ。
足袋だと足が痛くなってしまう方は、’コハゼ’という金具の部分がないので足袋ソックスもおすすめです。生地が薄すぎるとそれはそれで草履を履いたときに痛くなることや滑りやすくなることもあるので素材には気を付けて用意してほしいです。
ただ、ちゃんとしたところでソックスというわけにはいかないので、足袋じゃないとダメな場合は、ストレッチがきいている足袋もありますのでご参考までに。
3.肌襦袢(スリップタイプ)
肌襦袢は上下分かれているものもありますが、mamakoのお気に入りはワンピースタイプの頭からかぶるもの。めっちゃ楽です。ただ、頭からかぶるってことはヘアーセットを終えていると崩れてしまうことがあるので注意が必要ですね。
なのでmamakoはいつも、肌襦袢まで着てからヘアーセットと日焼け止めぬりぬり(お化粧)をしています。
あと夏なんかで暑いときは袖もいらないっていうことがあるので、そういう場合は着物用ではなくてワンピース着用の際に着るようなロングキャミソールタイプのスリップを着たりもします。
4.補正着・タオル
補正に関してはかなり奥が深いので、どのくらい用意が必要かは体型によって異なります。ただしやらなければいけないことは体型を寸胴(ずんどう)にするということ。ボンキュッボンのメリハリあるボディって素敵ですが着物では逆です。
着物はストンとまっすぐ体型の方がきれいです。そのために体の中で一番出っ張っているところを基準に補正をして、肉付けをするのです。
ちなみにmamakoの体型でいうと、お尻が大きいので腰辺りにたくさん補正をしないとくぼみができてカッコ悪いです。また胸元は着物の浮きが出ないように少し補正しないといけません。
そこで超お気に入りで使っている補正パットと補正着があります。
これmamakoが補正を必要とする、お尻や衿元と背中にパットをいれるポケットがついているんです!もちろんパット付きで販売されていますし、パットのみの販売もあります。
先ほどの肌襦袢の上に着ます。めちゃくちゃ楽ちんに補正できちゃいます。ヒップパッドだけでは補正が足りない場合は間にさらにタオルをはさんでいます。温泉行ったときにもらえるようなあまり厚ぼったくないもので、端っこの厚みがある部分は切り落としています。
補正は、足りなくても、し過ぎても、きれいに着つけられないんです。
何度も着てみてちょうどいいバランスを覚えてほしいですが、コツは着つけた時に帯や着物の重なる部分も想像して足りない部分にだけ補正するということです。
肌襦袢の状態で完璧な補正でも着物を着て、帯をしめたらものすごいお相撲さんみたいになってしまったら過剰補正ですよね。なので少し控えめな補正くらいからスタートして足りない場合は追加するように始めてみてください。
5.衿芯
長襦袢を着る前に、衿がクタクタになっていないか確認してください。最初から衿芯が縫い込まれているものもあるので必要ない場合もありますが、差し込みタイプの衿芯は持っていてほしいです。プラスチックのものやメッシュのものなど、季節に合わせて選びます。
mamakoは固すぎず、柔らかすぎず、高くもなく、安くもない、厚みもちょうどいい画像のようなものが好きです。気になる方はクリックしてみてください↑
6.長襦袢(半衿取り付け済)
時々、半衿がついていない状態で着てる人がいて驚きます。長襦袢は購入時に半衿付きのものなのか必ず確認してくださいね。
mamakoは足袋同様、白い半衿は茶道の時以外使用しないので、着物や季節に合わせて付け替えています。長襦袢もオーソドックスなものは少なく、柄襦袢が多いです。意外と着物の場合は袖から襦袢も見えるのでちらっと柄襦袢が見えるととってもかわいいですよ。
ちなみに長襦袢の素材やサイズは、着物に合わせた方がいいです。正絹の着物であれば正絹の長襦袢。洗える着物であればポリエステルの長襦袢。着物のサイズに合っていないと、長襦袢が着物から出てしまったりしてカッコ悪いです。
半衿に関しては、汚れやすいのでコットンなど洗いやすいものがおすすめです。※半衿の取り付け方はまた別の記事でご紹介しますね。最近は縫い付けが面倒な方向けに両面テープも売ってますよ。便利な世の中じゃ。
7.腰ひも(ゴムのタイプ)×3本
ここがちょっとmamakoオリジナルです。
腰ひもといえば自分で結ぶ紐タイプが一般的ですが、いかに楽に簡単に着つけるかを考えた結果、mamakoはこのゴムタイプでパチンととめるのが一番だと思っています。
これがあれば伊達締め(だてじめ)もコーリンベルトもいりません。ゴムなのでしっかり固定してくれるし、特にメッシュタイプは重ね着で汗をかきやすい着物でも洗濯ができるので問題なし。
長襦袢を着た後、胸元をとめる。着物を着た後、腰でとめる。衿元を固定する。全部がこのゴムでOK!自分で結ぶよりもよっぽど楽でちゃんと固定できます。これはほんとにおすすめです。今まで結んでいた方もぜひ試してみてください。
詳しい使い方はmamakoの着物着方教室でお教えしております。
8.着物
いやいや、これなかったらお話になりませんから(笑)
ここはちょっと説明を割愛します。必要な着物を用意しましょう!
-
あなたが着たい着物はどれ?
着物って種類がありすぎてよくわからない! でもそれってきっと名称とかに慣れてないだけです。あなたが本当に着たい着物って?! もちろん一概にこれだ!って言えるほど簡単ではないですがざっくりこれじゃないか ...
続きを見る
-
木綿の着物のすすめ
着物ってわりとイメージされるのが振袖・訪問着など、比較的冠婚葬祭時に着用する華やかなものですよね。 ある日、友人が「着物は好きだけど、歩いてると他人に見られるからあんまり着たくない」ということを話して ...
続きを見る
-
着物着用時期のルール
着物は、それぞれ着る季節がなんとなく決まってます。 「なんとなく」という言い方はなんだと思われるかもしれませんが、着物は四季に合わせて着用時期が決まっているのですが、それは昔の気候に合わせて定められて ...
続きを見る
9.帯板(ベルト付き)
帯板もいろいろあるので、mamakoも柄物の帯板など持っていますが、一番はゴム付きのタイプ。前でとめて、くるっと後ろに持っていけばいいので簡単です。夏用のメッシュタイプもあるのでこちらも季節に合わせて用意しておくといいですね。
mamakoは今、ヘチマの帯板が欲しいなぁと狙ってます。これこれ↓
使ったことないので、現時点で感想はのべられませんがよさそうじゃないですか?使用したら記事にしますね。
10.帯
こちらも着物同様、ないとお話になりませんね(笑)
ただ、着物によって用意する帯が違うので袋帯・名古屋帯・半幅帯、どれが必要なのか考えましょう。
一応基本的には、フォーマル着物は袋帯、カジュアル着物は名古屋帯や半幅帯を合わせますが、セミフォーマルは?とか着用シーンによってルールもあるようなないような場面があります。その場にふさわしいコーディネートを心掛けましょう。
半幅帯で着つける場合、必要な道具はこれだけです。
これ以降のものは身に着けても着けなくてもいいので、お好みで用意してくださいね♪
(必要なければ →15へ)
11.帯枕(ガーゼ付き)
帯枕に関しては、帯結びの方法によって不要だったり、形が違ったりするのですが基本のお太鼓結びの場合はこの形が一番使いやすいと思います。
背中に枕を付けた後、胸元で紐を結ぶので、最初から細い紐がついているものもありますが、結びやすいガーゼでくるんであげるとぎゅ~っと結んでも痛いこともなくいいと思います。販売時点でガーゼが付いているものも多いので確認してみてください。
mamakoはこれもヘチマを狙ってます(笑)
12.帯揚げ
帯揚げもいろいろな種類があります。
一応基本的には、フォーマル着物は金糸が入ってたり綸子(りんず)など光沢感のあるもの、絞りは若い方の象徴なので振袖の場合など、カジュアル着物はちりめんやポリエステル、コットンなど。
ただ、あんまり気にせず好きなものを合わせてもそんなに問題ないです。黒留袖は白でないといけない、などルールがありますが、普段着で着る分には好きなものを合わせてコーディネートを楽しんでみてください。
個人的にはちりめんなど、あまりスルスルしない生地感だとほどけてきにくいので、着崩れしなくていいと思いますよ。着物と帯が同じものでも、半衿や帯揚げ、帯締めを変えるだけで雰囲気がガラっと変わるので、その変化も楽しめるといいですね。
13.帯締め
帯締めもいろいろありますよね。迷っちゃう~(笑)
帯締めはとにかく締めやすさが決め手だと思っています。もちろん着付けに慣れていて、お洒落のために選ぶのはいいのですが、締めにくい帯締めもあるんですよ。通常、帯締めで帯を固定しているので、ゆるみがでてしまうようなものだと頼りないですよね。
気持ち伸縮性があるものだと締めやすいです。
また、平らのと丸いのは違いがありますが?という質問をいただくことがありますが、どちらでも大丈夫です。
どちらかというと形よりも、金糸が入っているか、飾りがついているか、などで使い分けましょう。素朴な普段着なのに、すんごいゴージャスなベルトしてたら変じゃない?!みたいなことです。
mamakoは、全体的なバランスがおかしくなければ好きなコーディネートを楽しむのが一番だと思っているので、清楚な習い事とか結婚式など、TPOを意識する必要がある場でなければ、自由な組み合わせ推進派です。
また、三分紐(さんぶひも)という細い紐もあります。
こちらは帯留めを付けたいときや、帯締めを複数しておしゃれにアレンジしたいときに使えます。その他、浴衣用のもっと細い飾り紐などいろいろあるので、お好みのものを見つけてくださいね。
14.仮紐用腰ひも(1本)・着物用クリップ
これはあってもなくてもいいっちゃいいんですけど、少なくとも腰ひもに関してはお太鼓結びをしたい場合は必要です。
mamako的着付け方法だと、7で紹介したようにゴムタイプのベルトがあればいいので、通常必要とされている腰ひも(モスリンや正絹)は必要ないのですが、お太鼓結びをしたいときは「仮結びをして帯締めを締める」という手順があるので、1本は持っていてほしいです。
着物で何か作業をしたいときにたすき掛けをするにも便利です。
また、仮結びは着物クリップで固定しても可能なので、紐はなくてもクリップはある、でもOKです。
クリップはお出かけの際にちょっと着付けを直したいときや、食事の際にハンカチを胸元につけたいときなど便利なので持っていて損はないと思います。
ちょっと裏技ですが、長襦袢と着物のサイズが合っていない場合に、mamakoは見えないところで長襦袢をつまんでクリップでとめて着物を着ちゃうこともあります。これはあんまりおすすめできませんが、ずぼらmamako的には度々あることです。
15.草履・下駄
さぁ、14までで着付けが終わったはずです。
「いざ、お出かけしましょう!」で、草履や下駄がなかったら困るので番外編的にこれも必要道具にしました。草履や下駄はいかに快適に着物を着れるかということでいうと結構大事です。
足が痛くなって歩けない、とか辛いですよね。なのでここは慎重に選んでほしいなぁと思います。
ちなみにmamako愛用は菱屋(カレンブロッソ)さんの草履です。
とにかくめちゃくちゃ歩きやすい。この草履のいいところはまず裏底がラバーというところ。アスファルトを歩いても全然問題ない丈夫なつくりで滑り止めにもなります。かかとの部分は跳ね上がり防止にカットされているものもあるので、雨の日でも着用可能です。
mamakoはほんっとにここの草履が大好きなので語りだしたら止まらないのですが、色も豊富だし、とにかく歩いていても疲れないすんばらしい草履です。安い草履をいくつか持つより、お気に入りのカレンブロッソを持つ方が断然おすすめできます。
なんだか番外編のわりに、やけに熱くなってしまいました(笑)ぜひ履いてみてくださいね。
ちなみに、草履の保管には鼻緒キーパ―というものもあります。鼻緒が変形してしまうのを防いでくれるのであると便利ですよ。草履保管時に鼻緒にはさんで使います。見た目もブタさんの足みたいでほっこりするかわいさですよね。
いかがでしたでしょうか。
着物って遊びだしたらきりがないくらい、いろいろなコーディネートを楽しめます。この他にあるといいものってたくさんあるので少しずつ紹介していきますね。
まずはこれがあれば着れる!というものを中心にご紹介しました。